妊娠中のじんましんの薬についてお話します。
妊娠早期の内服、抗ヒスタミン剤(抗アレルギー剤を含む)は注意が必要となります。
妊娠中であれば、抗ヒスタミン剤などの内服は避けるようにしてください。
どうしても内服が必要な場合もありますが、医師と十分相談するようにしてください。比較的安全だろうと言われているお薬は、 マレイン酸クロルフェニラミンです。
■質問 じんましんの薬、妊娠時服用して大丈夫?
私は以前から、じんましんで困っています。初期は食べ物で急性じんましんにかかりました。
その後も年2回はじんましんの症状が出ていたので、皮膚科の薬を飲み回復しました。
しかし3、4年前から慢性的にじんましんが出るようになりました。通院して1、2年間は薬を飲みましたが、完治していません。
妊娠した場合は、薬を続けても大丈夫でしょうか。
■回答
慢性じんましんは、体中の皮膚が虫刺さされのように、腫れて、1カ月以上かゆい症状が続く場合をいいます
慢性じんましんの方の80%が、一般的な検査をしても異常がないとされ、原因がわからないことが多いです。
そのために、数カ月から数年、じんましんは出没を繰り返し、慢性難治性じんましんは治療が難しいのです。
最近、原因不明のじんましんの中に、自己免疫性じんましんという、症状が見つかりました。
これは、血液中に肥満細胞を刺激する自己抗体をもち、じんましんを起こす特殊なタイプがあることが分かりました。
また、頑固なじんましんの背景には、慢性疾患が隠れていることがあります。皮膚科専門医で、じんましん以外の症状がないか診てもらう必要があります。生活環境が変わり、ストレスが引き金になってじんましんが発症することもあります。自律神経のリズムの乱れや、心理的要因が免疫力を低下させ、過敏反応を起こしやすくします。
じんましんの治療は、抗アレルギー剤の内服が主体ですが、種類も様々です。
内服をして、じんましんを抑制できる薬が見つかれば、内服を続けます。1カ月以上症状が現れなかった場合は、薬を徐々に減量していきます。じんましんは、生体の過敏反応の一つなので、数カ月から数年でほとんどの人は、症状が治まります。
妊娠中の人に、100%安全な内服薬は残念ながらありません。
しかし妊娠の時期によって、内服が可能な場合もあります。産婦人科医と皮膚科医によく相談し、治療してください。
慢性じんましんは、一時的な体の反応なので、自分の生活を見直し、規則正しい生活を心がけるようにしてみて下さい。
じんましんには、外因性のものと内因性のものがあります。外因性のものとしては虫刺されによるもの、イラクサなどの植物による接触性じんましん、寒風にあたってでる寒冷じんましん、入浴時にでる発汗異常などを伴う温暖じんましんなどがあります。内因性のものとしては食品 (魚類、貝類、卵、油類、豆類、キノコ、タケノコなど) によるもの。風邪薬などの薬品によるもの、ノイローゼ・精神的緊張・ヒステリーなど精神性のもの、肝臓病や腎臓病などによっておこるじんましんなどがあります。発疹は、全身のどこにでもでき、大きさや形も一定ではない。数日で治る急性のものと、数ヶ月、数年にわたって再発を繰り返す慢性のものにくべつされます。蕁麻疹が起こりやすく治りにくい人は、食べ過ぎや間食が多く、胃腸が弱くて、胃腸障害のあることが多い。またアレルギー体質の人にも多い。
★葛根湯
初期の蕁麻疹にもちいます。発赤や強いかゆみがあり、項背のコリがあったり寒気や、熱感もあるときが多い。虚証の人、寒冷じんましんには適しません。
★十味敗毒湯
初期又は中期に用います。体力は普通で、かゆみがあり、化膿性の発疹もある。分泌物はあまり多くはない。美食家や冷え性ではない人の慢性じんましんに多くつかわれます。
★白虎加人参湯
裏に熱があるもので、口渇、煩躁、悪風または微悪寒などがあり、胃腸もいまいちすっきりしない人、全身が痒い人にも適します。
★大柴胡湯 ・ 小柴胡湯 ・ 柴胡桂枝乾姜湯 などの柴胡剤
★桂枝茯苓丸
赤ら顔で体格の良い人、発疹は赤み多く、のぼせてあしが冷える、下腹部に圧痛点があるとき用いられる。
★八味地黄丸
老人の乾性のじんましんなどで、のどが渇き、夜になると尿が多くでるものに応用される。冷え性で、手や足の裏に熱感があり、ほてる場合に用いられます。
★その他
桃核承気湯、加味逍遥散、消風散、防風通聖散、当帰四逆加呉茱萸生姜湯などがあります。
蕁麻疹は症状が出たり引いたりと、変化が激しい疾患です。
また自然現象である風(かぜ)も吹いたり止んだり、強くなったり弱くなったりと変化しやすい性質があります。
そこで漢方では、風(かぜ)によって起こる現象と似たような症状を引き起こすものを風邪(ふうじゃ)として捉えています。(漢方は、人体だけでなく自然界を含めた全体を観察することでできてきました。)したがって、蕁麻疹は主に風邪が関係した疾患と考えられます。
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